やさしいアイアンが主流の時代でも毎年多くのマッスルバックアイアンが発売になります。アイアン上手のショットメーカーは、どのモデルで戦ったらいいのか目移りしますね。
そこで、2018年に上級者がピンを刺せるオススメのマッスルバックアイアンをもう一度試打して6モデルを選出し、お勧めランキングにしました。※2017年末に販売中のモデルです。
※2018年8月に発売中のモデルです。
外観がカッコイイ
私には「アイアンは、”打感や操作性”と”カッコ良さ”が比例する」っていう持論があります。
参考レビューはこちら→格好いいアイアン6選
本格派のアスリートゴルファーのアイアンが使うアイアンはかっこいい。
トッププロのアイアンもかっこいい。
それは打感と操作性を求めた結果だと思います。
上級者が操作性、打感、外観 などに満足度を求めると、その頂点に立つのがマッスルバックアイアンです。
やっぱりマッスルはカッコイイ!
こちらも参考になります→2018年上級者にオススメしたい ハーフキャビティ・アイアン5選
操作性が良い方が狙いやすい
上級者は、チャンスが来るとベタピンを狙いたくなる。一番大事なのは距離感です。番手選びで迷った時にビトウィーンの距離をどう克服するかが、スコアメイクのカギになる。
もちろん、その距離をどんな球筋で攻めるのか、低い球、フェード、ドロー、、など、風やピン位置やグリーンの傾斜なども考慮してイメージ通りに操りたい。そんな時にマッスルバックアイアンを使うと、フェースコントロールがしやすいのでピンを狙いやすくなります。
カッコイイからって、わざわざ難しいアイアンを使ってるんじゃなくて、上級者には攻めやすいから使うのです。ぶっ飛び系のアイアンでビトウィーンの距離感を合わせるのは至難の技です。
①Callaway APEX MB アイアン 2018年モデル
構えてみると、薄めのトップライン、コンパクトなヘッドサイズ、ストレートなネック形状が、どんな弾道でピンを狙うのか創造力が湧いてくる。
見惚れるような外観は、美しく輝くブライトクロム仕上げとなっています。特徴的なデザインの前モデルとは違って、オーソドックスなスッキリデザインが実にカッコイイ。
インパクトで意識的にヘッドを返さなくても自然にフェースがよくターンする。これが本来のアイアンの動きなのかと実感しました。フェース全体がよくたわみ、よく拾ってくれる。そしてまるでウエッジのように溝がボール表面に噛みながら強烈なスピンをかけてくれる。
ハードな外観とはかなり違った印象で、これなら背伸びしなくても使いこなせるゴルファーが多いかも。
そして、キャロウェイのアイアンはどのモデルもよく飛ぶが、これもなかなか飛んでくれる。
飛距離 8
やさしさ 8
弾道の高さ 8
つかまり 9
構えやすさ 10
操作性 10
打感 10
(7番のロフト角 34°)
キャロウェイ APEX MB アイアン (2018年モデル) の試打&評価はこちら
②Mizuno Pro 118 アイアン
レトロな雰囲気があって、アスリートをワクワクさせるデザインは、とってもカッコイイ。”Mizuno Pro” の刻印が、我々シニア層に若い頃を思い出させてくれる。
でもそのパフォーマンスは過去のミズノプロのマッスルバックアイアンとはまったく違うやさしさです。球がよく上がって、楽に打てますよ。
もちろん打感は素晴らしい! インパクトの瞬間に軟鉄がしなり、ボールがフェース面に長い時間接地してるように感じます。打音も素晴らしい! 音の良さが打感の柔らかさを演出しているのかもしれない。
操作性がいいのは言うまでもありません。まるでAW(アプローチ・ウェッジ)で多彩なショットを打ち分けるかのように、操作しやすいし距離感がつかみやすい。
飛距離 7
やさしさ 8
弾道の高さ 8
つかまり 9
構えやすさ 10
操作性 10
打感 10
(7番のロフト角 34°)
Mizuno Pro 118 アイアン の試打&評価はこちら
Mizuno Pro 118 アイアン の中古クラブを検索
③Titleist 718 MB アイアン
構えると、タイトリスト伝統の顔で、正直言って前モデルの「716 MB アイアン」との違いが分からない。メーカーとしては見た目の変化で買い替え需要を起こしたくなるものだが、「完成されたデザインは、変える必要がない」というメッセージが込められているように感じる。
外観上の新鮮さは物足らないが、、打ってみるとなるほど、、説得力があります。
ダウンブローに打ち込まなくても、薄めのターフを取るようなレベルスイングで十分につかまるが、鋭角に打ち込むとスピンがよくかかってピタッと止まってくれる。切れ味が鋭いから、気持ち良く打ち込むことが出来ますよ。
打感は、軟鉄ってこんなに柔らかいものかと思うほどソフトな感触で、フェースがグニャ〜っとたわみながらボールをつかまえてくれる。このインパクト瞬間にいろんな情報が手のひらに伝わってきて、狙った地点の前後左右に何ヤードぐらいズレたのか、瞬時に解る。
いつの時代もタイトリストのMBアイアンは、”キング・オブ・マッスルバック”ですね。
飛距離 7
やさしさ 8
弾道の高さ 8
つかまり 9
構えやすさ 9
操作性 10
打感 10
(7番のロフト角 35°)
④TaylorMade P730 アイアン
「P700 シリーズアイアン」にもマッスルバック・アイアンが追加になりました。
外観をじっくり見ると、バックフェース下部はかなり分厚く盛り上がっています。ソール幅もマッスルバックとしてはやや厚め。
打ってみると、薄めにヒットしてもスピン量が多めで良く持ち上げてくれるので、打ち込むよりも薄いターフを取るようなスイングの方が球筋が安定しました。最近流行のレベルスイングに合わせた重心設計になっているから、楽ちんです。マッスルバックアイアンだからって背伸びしなくても普通に拾ってくれます。
ボールをフェース面でグイッとつかまえてからスパンっとリリースする”つかまり感”が大きい。フェースがとてもよくターンする。捕まえればどこまでもフックするし、逃せば予想以上にスライスする、左右に曲げやすいアイアンです。
縦の距離はミスに寛容で、薄い当たりでも飛距離のロスが少ない。コスってもバンカーはクリアしてくれそうな安心感がある。見た目と違って、やさしいアイアンですよ。
飛距離 7
やさしさ 8
弾道の高さ 8
つかまり 9
構えやすさ 9
操作性 10
打感 9
(7番のロフト角 35°)
P730 アイアン の中古クラブを検索
⑤DUNLOP SRIXON Z965 アイアン
マッスルバックアイアンとしては、トップブレードが厚めで安心感のある顔。7番でロフトが33度は、ややストロングロフトになっています。
打感は極上で、”柔らかさ”が際立つ感触。そして、重心が低くよく拾ってくれます。基本的にダウンブローに打たないと芯に当たらないが、前モデルよりは楽になった感じがする。
マッスルにしてはフェースのターンは抑えめなので打ち込むタイプのゴルファーが、加減せずに振り抜ける安心感がある。深く打ち込んだ時につかまり過ぎて引っかかることがないので、コントロールもしやすい。
飛距離には安定感があり、オフセンターでも極端に失速することもなくキャビティのように安心できる。ソールがよく滑るし、よく抜ける。最近は「松山英樹プロ仕様モデル」の印象が強くなってきた。
飛距離 8
やさしさ 7
弾道の高さ 7
つかまり 8
構えやすさ 9
操作性 10
打感 10
(7番のロフト角 33°)
ダンロップ スリクソン Z965 アイアン の試打&評価はこちら
⑥BRIDGESTONE GOLF TOUR B X-BLADE アイアン
男っぽいワイルドな外観は、トップブレードは薄くて本格派の顔立ち。
打感は柔らかいが、マッスルバックにしては分厚い感触。インパクトでガツンと力負けしない感触が好印象です。
打ってみると、意外にやさしくて、よくつかまります。キャビティアイアンのような打ちやすさがあります。打ち込まなくてもよく拾ってくれるので、払い打ちでも感触は悪くない。これは、楽チンなマッスルバック。
でも、ちゃんとダウンブローに打つと、気持ちいい感触で、ターフが取れる。インパクトで、ぐっと押してくれる分厚い感触が特徴。マッスルバックを使いたかったゴルファーのハードルが下がった感じがします。
ロフト角がノーマルなのに飛距離もなかなか飛びます。
飛距離 8
やさしさ 8
弾道の高さ 7
つかまり 9
構えやすさ 8
操作性 9
打感 9
(7番のロフト角 35°)
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あとがき
マッスルバックアイアンが以前よりもやさしくなってきたと言っても「マッスルにしては」と注釈がつきます。ボールを上から打ち込むことができるレベルのゴルファーがターゲットになります。
でも、この最新の6種類は見た目はハードだが、打ってみると意外に簡単。お勧めです。これから腕を上げたいゴルファーにも使って欲しいアイアンです。やっぱり格好良さは、マッスルバックアイアンが1番。
腕を上げながら格好を追求するのも、楽しいですね。